2017.07.14

●ねらわれた学園●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 今日も元気に診察してます。

 今日は、世間で話題の、あの「学園」について、私見を書いてみようと思います。あくまでも私見です。読んだからといってみるみる体脂肪がおちたり、目がよくなったり、おしっこが我慢できるようになったり、筋肉がついたりするわけではありません。読後感には個人差がありますので、あとのことについては責任を負いかねます。ご了承ください。

 さて。
 ねらわれた学園といえば。角川映画。

 唯一記憶に残る場面は・・・。峰岸徹さんの腹踊り。ユーミンの主題歌も薬師丸ひろ子の可愛さも、同時上演の「たのきんトリオ」すら瞬殺で記憶から消し去る破壊力でしたね。 あれは 狙ってたのか、単なる美術さんの手抜きだったのか。ねらわれた学園っつうくらいだから、きっと狙ってたんでしょうかねえ。

 で・・・その学園の話じゃなくて。

 某、獣医学部の新設問題について、ニュースとは別の切り口で私見を語りたいと思います。

 今回の騒動で、私が一番おどろいたのは、件の獣医学科が、来年の4月に開校予定だということ。
 
 大丈夫なのか???

 お金のことを考えれば、カツカツのスケジュールでドンピシャのタイミングで収入が入る(申請受理と開校と受験と入学がいっぺんに成立する)のが理想なんでしょうが、たこ焼き屋さんの屋台をオープンするのとは、わけがちがいますからね。

 獣医学部受けるつったら、受験としても結構難易度の高い話しじゃないですか。攻略法とかいろいろ違うだろうし。受験生は今、とっても気持ち悪い状態に陥ってませんかね。不安だろうし。

 まにあうのかな・・・

 私も、かつて、某4年制大学がオープンした際に、「4月から教授にならないか?」と誘われたことがあります。 

 電話をもらったのは、2月下旬から3月上旬のあたりだったと思います。

 もう ほんとにサラっと「君!いい体格してるな。自衛隊に入らないか?」くらいの軽い感じのお誘いでした。

 そんときは、動物病院を開業してましたからね。非常勤講師で野生動物関連の話をしにいくって事なら引き受けますけど。ってお返事したところ、ゼミを開講して、教授になって、学生の卒業論文まで指導してもらうから、常勤してくれ。研究テーマは未定だし講座名も未定だ。好きにやってくれ。病院はカミさんにまかせればいいだろう。ってオファーでした。

 おいおいマジかと。もう受験とか終わって、学生さんたちは学費も払い終わって、4月から大学生だぁ!ってなってる段階で、教授探しか? と。

 コレ・・・専門学校とかじゃなくて4年制大学ですからね。

 このオファーがいかに異常か、参考までに、その前にもらったマトモなオファーについても記しておきます。

 これも開業した直後の話なんですが、某、北の方の獣医大学の助教授の先生(私が足をむけて寝ることのできない恩師)が、「私も春から教授になったんで、石橋君を私の後継者として呼ぶから、私の下で助教授になって一緒に研究しよう」って電話をいただきました。

 先生がおっしゃるには、まずは講師として赴任して、学位は既にもってるから、ふつうに業績あげて短期間で助教授になって、教授の退官まえに教授の席を継ぐ。って話でした。
 
 これだったら、順当な準備期間があるじゃないですか。私の力が至らず、教授の眼鏡にかなわなかった場合には、やっぱ石橋くんクビ!東京に帰って!って言えるわけで。

 3月に電話もらって、ゼミのテーマはなんでもいいから4月から教授にならない?? っての。ほんとすごいですよね。そこらの街医者のおっさんが教授って。知らぬは生徒ばかりなり。

 話はこれにとどまりません。

 いまは無き、某トリミング学校で講師をしていたときも、春から看護科の一切合切をまかせるから、新卒のトリマーの女の子を看護科の担当教員として仕上げて、看護科のカリキュラムを全部一新して、めんどうみてくれ。なんてことを言われましてね。

 主任教官にされちゃう子は、春から自分が指導する生徒たちと 年齢がほぼ一緒。しかも自分はトリマー科しか出てないから、看護のことなんか何にもわからない。生徒を動物病院実習に送り出そうにも、動物病院の実際もさっぱりわからない。かなり気の毒な人事ですよね。

 ただ、いちばん気の毒なのは、学費はらってる学生さんたちですからね。彼らのために、がんばって面倒みましたよ。
 
 最終的には、小動物獣医師会の認定校にまでもっていってあげたから、結果は出せたと自負しておりますが、今思えば、無茶苦茶な話だったなぁ。 まぁ結局、学校は潰れちゃいましたけどね。

 なんといいますか。教育産業において、もっとも重視されなければならないのは、そこで学ぶ人たちの権利だと思うんですけどね。 そんなことお構いなしといわんばかりに 意外と雑な裏事情だなぁと思いました。

 ってなわけで。今日は、松本訓導もびっくりの動物業界学校裏話をお送りしました。信じるか信じないかはアナタ次第です。

 なんとなく 次回もこのテーマでひっぱります。

 つづく!

 写真は、西湘バイパスの橋脚。
 つくった当初は、こんなとこまで海が迫ってくるとは思ってなかったけど、すっかり波に洗われることになっちゃって、劣化がヤバイってんで、あわてて埋め立てたり補強したり高波対策でテトラボッドいれたりしてるんだそうです。
 
 この世の中は、やっつけ仕事で溢れている!!!

 以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。