2016.10.28
●獲物 初の3コマ連続●
私 : これで どーだ? とどきそうか?
ブレ: とどきましたぁ~! 今 つかまえました~!
私 : そうか、それはよかった。
でも・・・・・ それカメムシだぞ
その日は ブレの猫パンチが一日中カメムシくさかったとさ・・・。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.21
●イベントのお知らせ●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
今さっき、ものごっつ可愛い甲斐犬の子犬が来ましてね。いっぱい遊ばせてもらいましたけど。これだけで一日が気分よくなっちゃいますから、子犬とか仔猫ってのはいいですよね。
可愛い子犬の話題の次にアレですけど、イベントの告知です。
爬虫類嫌いの方には、たまったもんじゃないイベントが池袋で開催されます。
本日、ご紹介いたしますのは、ハープタイルブリーダーズマーケット 略してHBMというイベントです。
爬虫類や両棲類を総称して、英語でハープタイルといいます。
それを繁殖する人たち(ブリーダー)が、一同に会して、自らが殖やした個体の展示即売を行うのが、HBMというイベントです。
会場には、全国から集まった飼育名人が、自慢の爬虫両棲類を所せましと並べまくり、買ってくれた人には飼育の極意を授けてくれるという、うちの母親だったら5秒で天国のオヤジの所にいけちゃう、おそろしい空間が広がっています。
かつての爬虫類愛好家といえば、いかにもモテない感じの、ナードでギークな男子が中心となって、排他的なコロニーを形成しておりましたが、最近では、なんだか知らないけど女性の数も多いです。
女性が多いから華やかになったと書きたいところですが、言っても同族のフローター女子なので景色は変わりません。
残念なことに私は、当日仕事なので見に行けませんが、爬虫類や変な人に興味のある方はぜひ、足をお運びください。
当院に、招待チケットが3枚ございますので、先着でさしあげます。
なお、フクロウを衝動買いされるより、ぜんぜんマシですが、爬虫類も衝動買いしていいものではありません。
もしも 買う ということをお考えの方は、前もって私に相談してください。
飼いたいものVS飼えるもの・買えるものVS飼えるもの。いっしょくたにするとえらい目にあいます。
実際に飼えるかどうかわからないけど、飼いたいから先ずは手に入れよう。 売ってるんだから買って帰れば飼えるだろう。 どっちもダメです。
ペットを入手するまえに考えなければならい大切なことなので、そのへんの打ち合わせをしてから会場に向かいましょう。
また、会場で、三つ編のお下げが似合う、長身で美形な男性を見かけたら、それは「三つ編様」という神様なので、そっと手を合わせてみましょう。願いがかなうかもしれません。
どこか体に悪いところがある人は、お下げの先っちょを具合の悪いところにあててみてください。平癒まちがいなしです。
さらに、もしもご自身が三つ編みを結ってらっしゃる方でしたら、あなたのお下げの先端と、三つ編様のお下げの先端を接続してみてください。心がシンクロして、三つ編様を自由に操ることができるかもしれません。
日時・ 2016年11月6日 (日)
AM11:00~PM4:30
会場・ 池袋アカデーミーホール 地下1階
東京都豊島区東池袋1-30-6 JR池袋東口徒歩5分
入場料 500円 (中学生以下無料)
注:従来の爬虫類ペット市場は、自然界から野生個体を捕獲して飼うだけの、切り花的な生物資源利用が主流でした。ペットトレードのために絶滅の危機に瀕した爬虫類も多く、爬虫類の飼育愛好家は、環境破壊の権化のごとく、世界中から白眼視されるようになりました。
そのような中、飼育下で繁殖した爬虫類だけを売買することによって、野生からの収奪を無くそうという動きが、良識ある飼育愛好家の間で広まります。アメリカに端を発したこの運動を、最初に日本で実現したのがこのHBMというイベントで、非常に志の高い飼育愛好家が出店しております。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.17
●お寒むぅございます●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
季節の変わり目です。
明け方の冷え込みにやられてしまう小動物・高齢動物が増えてきております。
まだ暖房を意識しない季節ですし、ともすれば夏日が来たりしますが、明け方は意外と冷え冷えしております。私たち人間は、布団の中にいるので、明け方の冷え込みには気が付きにくいです。ご注意を。
いままで、無事に冬を越してきた個体かもしれませんが、いったん体調を落とした小動物(小鳥を含む)は、しっかりと保温しないと、治療に反応しなくなります。
治療のための保温とは・・・ 「こうしたら暖かいかな?という行為をあてずっぽうに行うこと」ではなく、動物のいる場所の温度を指定の温度まで上昇させ、その温度が、一日中、変化なく、一定に保たれている状態を指します。結果としてそれが達成されていなければいけません。
ゆたんぽ 毛布 ひよこ電球 マット型ヒーターなどなど。結果として足りてなければ意味がありません。
園芸用室内温室(組み立て式ビニールハウス可)とヒーターとサーモスタットと内気扇と最高最低温度計が最低限必要で、その中に、動物の飼育ケージを入れる・・・このくらいやらないとダメです。
そこそこの出費となりますが、温度変化に弱い、小さな動物を飼育するとはそういうことですので、頑張るか、治療をあきらめるか、どっちかの選択だと思っていただくしかありません。
ただし、そこまでは無理という現実問題もあるでしょう。いまある設備(マットヒーターだけ とか)でなんとかしたいという希望も、良く耳にします。その場合は、必ず、温度計を用いて、足りているのか足りていないのか、あるいはオーバーヒートになってしまうのかどうか、実際に観測することを、強くお勧めします。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.14
●かんごし~ず●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
いろいろありまして、ブログの書き込みが大停滞しておりました。
その間にも、世間ではいろんな事があったようです。博多に大穴が開いたり、京都で妖怪足舐め男が逮捕されたり。おなじ警察署から2日連続で別案件の巨大爬虫類が持ち込まれたり。海の向こうでは、かなりアレな感じのおとーさんが大統領に選ばれたり。
アメリカ・・・どうなっちゃうんでしょうね。そもそもの国民性がヒャッハーなのはわかりますが、まさか大統領選ぶときまでねぇ・・・。
日本の外交を担う皆さまはくれぐれもババを引かないようにお願いしたいものです。トランプだけに。
さて。話題がないときは 天気の話に限りますね。
昨年の今頃、スーパームーンについて記事を書きましたが、今宵の月もスーパームーンなんだそうです。
ニュースでは、68年ぶりの・・・と騒いでますが、あまりピンときませんね。
ハレー彗星のように、あと75年生きないと、絶対に次が見られませんってなシロモノならわかりますが、去年もたしかスーパームーンってやつを観たのに、今年のは68年ぶりなんだ!とか言われてもねぇ・・・。へたすりゃ来年もあるんでしょ?
なんでもかんでもノリノリでヒャッハーなのはいかがなもんかと。アメリカ人じゃないんだから。気象情報くらい淡々と伝えないと・・。
写真は、なぜか毎回毎回 洋服のセンスがかぶる看護師たち。配色違いのジャンパー 色違いのジーンズ ほぼ同じデザインのスニーカー。なんか同じ髪型。
この二人。前世は仲良しの双子だったに違いない。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.06
●雨宿り?●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
台風がなんとかそれてくれてよかったです。
台風に備えてなんだか、たまたま巣が近くにあったんだか、よくわかりませんが、我が家には、とんだ雨宿り客がやってきました。
大変だぁ~ という声に呼ばれて庭に出てみると、雨樋にびっしりとハチがはりついているから何とかしてくれ。とのこと。
見ると、キアシナガバチの新女王およそ30匹が雨樋の角にとまっています。
今年はなぜか、やたらとキアシナガバチが多くて、庭の柑橘系に育つアゲハチョウの幼虫がすべて食べられてしまいました。
去年の秋の長雨で、ただでさえアゲハチョウの個体数が少ないというのに、わずかな次世代もぜんぶやられてしまって、来年の春も引き続き蝶の少ないスタートとなりそうです。
キアシナガバチは、毒蛾の幼虫(毒毛虫)も食べてくれるので、そんなに邪魔扱いしてはいけないのですが、この時期の個体は、洗濯物の中で暖をとったりして、なにかとキケンなので、よそに行ってもらうことにしました。
かつて、服の中にいたアシナガバチに気づかずに、洗濯物が引き出しにしまわれ、それを着て小学校にいき、突然の激痛の連打にパニックになった記憶が思い出されます。
あれは怖かった。なにしろ正体不明の痛みが、次々と胸から喉にかけて襲ってきて、最後に襟元からブ~ンってアシナガバチが飛び立ったという・・・。
むしろハチだと判った瞬間のほうが怖くありませんでしたね。ああ ハチだったんだ・・・よかった、変な病気とかじゃなくて・・・って。
今思えば、アナフィラキシーショックを起こさなくてよかったなと思います。あそこで意識を失っていたら、先生も校医も原因を特定するのに時間がかかったでしょうからね。
この時期、冬眠にそなえて、新女王蜂がウロウロしていますので、皆さんも洗濯物の取り込み時には、よく観察してから畳んでくださいませ。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.06
●渡り鳥の季節到来●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
秋になると、渡り鳥が移動途中に事故にあって動物病院に運ばれてきます。
先日は、翼の骨が折れたフクロウの一種が運ばれてきました。
野鳥の骨折症例では、怪我をしてから、治療が行われるまでの迅速さが非常に重要です。
受傷から治療開始までの時間が長ければ長いほど、事態が悪化して、後遺症が残る可能性が高くなります。
運ばれてきて、ぱっと見て、手遅れ という症例も少なくありません。
今回のフクロウのように、長距離を移動する渡り鳥で、なおかつ狩りをするタイプの野鳥を野生に返す場合、後遺症がほとんどない状態を目指さなければなりません。
いかなる時も、身体能力が万全でなければ、野生の世界では生き残れません。
治療が不十分だったり、おおむね治ったものの後遺症が残ってしまった個体を野に放しても、天敵の餌食になるか、エサを採ることができずに飢えるか、長距離の移動ができずに途中で行き倒れるのは確実です。
野鳥の骨折では、運よく治しやすい場所が折れていて、骨折後いちはやく治療ができて、うれしいことに術後の合併症が起きなかった場合にのみ、放野が可能となります。
が! 今回。
保護した方が、自宅にて数日、一生懸命に餌をやろうとして余計なお世話をした結果、骨折部位は十分にこじれ、飢餓状態によって体調は十二分に悪化し、もはや手術ができないレベルになっております。
もうね。
なんとうかね。
野鳥は一般家庭では面倒みれませんから。
頑張らなくていいからすぐに引き渡してください。
手に負えなくなってはじめて丸投げしてくる人が多いですが、その段階だとこっちもお手上げです。
なんでこんなことが起きてしまうのか。
ごく普通の人々が、フクロウを身近なペットだと勘違いしてしまうような「フクロウが陳列されている施設」が、そこかしこにあるからだと思います。
ここで はっきりさせておきたいことがあります。
フクロウは身近な生き物なんかじゃありません。
飼育下で何代も繁殖を続けてきたペット用のフクロウだったとしても、初心者がいきなり飼えるようなものではありません。
ましてや、今ここにいるような、野生のフクロウなんぞは、一般家庭でどうこうできるシロモノではないのです。
しかも骨折して、弱っているわけだし。
そんなこんなで怒り心頭ですけどね。
治療はちゃんとやりますよ。
ヘロっヘロだったフクロウも ここ2日ばかり集中的に介護していたら、人に反撃する程度には回復してきたようです。
ついさっき、16代目吉祥寺産ヒラタクワガタにはさまれて大出血したその穴に、ピンポイントでフクロウの爪が刺さってそのまま5分間、力強く握られました。
抗生物質のんだほうがいいかな・・・・。
写真は西表の夕暮れです。光芒を肴に泡盛を飲みたいものです。抗生物質とかぢゃなくて・・・。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.06
●ローズ・ドーソン様 ご来院●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
今年は、待合室にウェイティングリストを置き、来院された飼い主さんに、お名前そのほかのカルテ情報を記入いただいております。
診察券をお忘れの方も多く、混雑時には、着順も把握できませんので、受付とカルテ出しをスムースにするための苦肉の策です。
最初の1行目は、皆さんがわかりやすいように、記入例として、架空の患者さんを毎日、私が記入しています。
その際、ちょっとしたボケとして、実在の有名人とそのペットを記入するようにしております。
ご覧になった飼い主さんから、たまにリアクション(ツッコミ)があると大変嬉しかったりしますが、中には、本当にその人が来たと思われる方もいらっしゃいます。
過去、最上級のリアクションは、西郷隆盛が来たと信じた方。その方は、飼い主の名前ではなく、薩摩犬という犬種に心を奪われたらしく、「珍しい犬がきましたねぇ。この西郷さんって方、ほんとに薩摩犬飼っていらっしゃるんですかぁ? いいなぁ。」って。
ちょっとウケました。
いちおう 芸能事務所からおしかりが来ないように、記入例の欄に、赤いペンで書いてあります。
毎日、渾身のボケをかましているのですが、皆さん、おおむねスルーです。 もしかして ボケじゃなくて見栄だと思われたら痛いですね。うちにはキムタクが来るんだぜとウソついてる病院・・ そりゃ痛いわ。
そして、昨日。とうとう、ボケにボケを返してくる飼い主さんが現れました。ツッコミが無くて寂しく思っている私を気遣ってくださった様です。
ローズ・ドーソン様 ご来院です。
ご存知、ジェームス・キャメロン監督の、タイタニックのヒロインのお名前ですね。
素晴らしい!
そういう優しさに支えられて、今日も一日頑張ろうと思います。
でもね・・・ これ、飼い主さん側にボケられると、カルテが 出ませんからね。
うちの カナちゃんマユちゃんあたりは、まじめにパソコンのカルテ検索で、ローズ・ドーソンって打ち込んで 「先生! みつかりません!」とか言い出しかねませんからね。要注意です。
まぁ 今日もそんな感じで6時までやってます。
次の挑戦者をお待ちしております。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.10.02
●FOX に Pinch される by ルー大柴●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
11月になりました。神様おかえりなさい。
生き物の仕事をしていると、魔訶不思議な出来事というのに遭遇することがあります。
写真のドーベルマンは、若く見えるけど実はかなりのお年寄りで、以前、謎の神経症状で倒れました。
このドーベルマンは、農村地帯に住んでいるので、かかりつけの獣医さんは、農薬の中毒だ!とピンときました。
しかし、治療への反応が芳しくなくて、激しい神経症状が続き、これは助からないだろうと・・。
偶然、その地域にかなり大きな動物病院を展開している私の同級生がいたので、そこで入院治療をお願いするものの、あまりに重い神経症状が継続するので、今度は、脳腫瘍が疑われ、「頭を開けよう」ということになります。
おいおい ちょっと待てと。
さすがに、棺桶に片足つっこんでると言っても過言ではない高齢犬の頭をあける手術は現実的じゃないだろう(しかも検査のためのMRIを全身麻酔でやらないといけないし)。
営業妨害のようで 同級生には申し訳なかったけど、手術は辞退ということで・・。
飼い主さんは、死を受け入れて、自宅で発作を起こしながら寝たきり状態の子につきそうことにします。
しかし、飼い主さんが徹夜でこまごまと介護しているうちに、どうしたわけだが自力回復。3か月で普通の健康状態にもどってしまいました。
その後、ずっと元気で暮らしているので、農薬中毒でも、脳腫瘍でもなかったんじゃないかということで、いったいぜんたい 何だったんだ?? って話しですが、まぁ 結果オーライ。
ところが 数日前に、いきなり腹が膨れて、瀕死の状態になります。 もう おなかポンポンで呼吸もできないくらい。
胃拡張・胃捻転の類か、腹腔内出血か・・・。どのみちキケンなので、東京の獣医に電話相談してる場合じゃないから、近所の医者に行きなさいとアドバイスをしました。
いそいで近所の医者に行ったものの、「貧血がひどいのはわかったけど たぶん手遅れ」と言われ、その足で、私の同級生の大病院に行き、「腹腔内出血なのはわかったけど 脾臓に問題がないので、おそらく肝臓だから手がでない。 出血はいまのところ止まっているようなので輸血もしない。」と言われ帰宅。
死を受け入れた飼い主さんが、自宅で看取っていると、翌日から、なぜだかみるみる腹がしぼみはじめ、数日で歩けるように。呼吸もままならなかったのに、今は走っているとのことで・・
で・・様子を見せに東京まで来てくれたんですが、血液検査の結果、貧血が治っていました。
最初の病院で受けた血液検査の結果では、いまにも死にそうな貧血の値だったのに、完璧な正常値になっています。
そんな 数日でヘマトクリット値が正常になるなら、苦労はありませんがな。輸血したってあそこまではもどらないんですけどね。治療らしい治療って 一切受けてないんですけど なんで???
そもそも私、腹がふくれてるときの姿を見てないんで、ぜんぜんピンときてません。飼い主さんを嘘つきヤロー呼ばわりする権利すらあると思います。
意味わかりませんが、でもまぁ 結果オーライってことで。
結果として いいことなら、意味不明だってなんだって大歓迎です。これからも意味不明で治ってほしいものです。お願いします。
ってなことを書いてる獣医のブログを読んで、この病院に行こう! って思う人がいるわけがないから、ホームページとしては まずいのか・・・。
まぁ いっか。 結果オーライだ。
そして 明日は4時起きだぁ!!!
何の罰ゲームだかしらんが がんばるぞぉ~。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.29
●白鳥はかなしからずや●
本日もお立ち寄りありがとうございます。
突然ですが・・フェイスブックもやらず、携帯すら持たない私を、「友達のいない変人」と揶揄する輩がおります(笑)。
携帯もってないと友達がいないとか、いきなり話が飛躍しすぎ。
まぁ・・たしかにね。自身の拙い経験値からくる雑な仮定を迷わず断定してしまうような愚か者と、友達になることはないですけどね。まったくもって失礼な話であります。
まぁ、フェイスブックを見る限り、知り合いと友人の区別もつかないナァナァなノリに、「友だち」ってのも安くなったもんだなぁと思います。
私のまわりにいる牧水先生たちから、染まず漂うことを「かなしからずや」と問われる時、「大きなお世話だ」としか答えようがありません。そもそも哀愁を帯びて漂ってる覚えもなく、家と仕事場の行き来だけの日常に、スマホなんていらねぇよと。ただそれだけの話です。自宅にも職場にもパソコンと電話があるわけだから・・。
ってな具合の不毛なやりとりを、ここ数年展開してきた私ですけどね。世間ではいよいよ公衆電話というものが絶滅の危機に瀕してきておりましてね。いやほんと。見つからなくて困るレベルに。
カミさんの仕事復帰とともに外向きの用事も再開しつつある私に、にわかに携帯電話の需要が・・・。 買いますかね・・携帯。 川満スーパーとカンピラ荘の間にあった電話ボックスが無くなってたら買いますかね。
ちなみに、スマホまではいらねぇからガラケーかな・・とか言ったら、学生さんに、「それっておじぃちゃんが使うカンタン携帯とかですか?」とか鼻で笑われましてね。黙ってりゃ美人なのに、どの口がそういう意地悪いいますかね。憎まれ口きいてる暇があったら国家試験の心配でもしやがれと。
で・・・話は、青い空の下、藍い海を漂う海鳥にもどりますが。
彼らの場合、生き残るため、ひたすらキビナゴとイカを探して飛び回っているだけの 万年飢餓状態ですからね。牧水先生の問いかけは、それこそ「おおきなお世話だ。今それどこじゃねぇんだって サカナが逃げちまうから どっか行ってくれ」ってなところでしょう。
ちなみに、「空の青、海のあを」の色彩を、眼の性能として、ちゃんと識別できている鳥類にとって、自らの純白は、哀しいとか哀しくないどころの話しではありません。「やべっ。空からハヤブサに狙われたらイチコロだな・・・」くらいの危機感をもっているはず。とっとと腹いっぱいになってこの場を去ろうと必死になっているハズですから 哀愁ゼロ。
一方、下手な人間よりも知能が高いと言われている、イルカやクジラはどんな想いで大海原を駆け巡っているのか。
イルカだったら、「哀しからずや」の問いかけに、ちゃんと答えてくれる高度な精神を持っているかもしれません。
そんな疑問に対して、このまえの宮崎の学会のセミナーで、衝撃の事実を聞かされました。
学会では、「海獣類の眼科学」というセミナーが開かれ、私も、「うちの病院に、いつシロナガスクジラが目を抑えながらやってきても大丈夫なように」このセミナーを受講しました。
そこで、知った衝撃の事実。
イルカとかクジラは、青い色が見えないんだそうですよ。
真っ青な空と、深く蒼い海。せっかく素敵な景色の中で暮らしてるのに、それを「きれいだなー」って感動できないなんて!!
それこそ 哀しからずや です。
海獣は かなしからずや
空の青 海のあをすら 知らずただよふ。
哀しすぎの事実です。
子供の頃、クラスメイトの誰の家よりもカラーテレビの導入が遅く、マジンガーZの胸についてるパーツが赤いってことを、あたかも知ってるふうに話をあわせなければならなかった哀しい思い出がよみがえりました。そもそも、カラーテレビは目が悪くなるから・・・っていうウチの親の学説はどこからきたんでしょう。仏壇に向かって小一時間説教してやりたいですな。
そんな話を西表島の「海の漢(をとこ)」にしたらですね。
「イルカは広い海の中で、人間には見えない、もっと素敵なものを沢山見ているから大丈夫なんだよ。」
ですって!
よかったなぁ イルカ!
さすが 西表自然美術館館長!
ナニワのポール・ニックレン! 言うことが違う。
一瞬で宮崎以来のモヤモヤが解消しましたわ。
以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。