2016.09.28

●うちの子に限って ここらで終わらせないと●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 さて。つづきでございます。

 スーパーやコンビニの外に犬を繋いだまま、その場を離れ、買い物に行くのは危険性ですよ! というお話を、延々としておりますが、「なにも起こらなければいいわけだし・・ うちの子おりこうだし・・」という反論もボチボチ出てくる頃合いかと思います。

 幸い、このブログはコメント欄がありませんからね。反論はさておき、とりあえず、この先を聞いておいてください。

 先ずね・・ 「うちの子はおりこうだし・・」という飼い主さんの想いに対しては、私も異論はありません。実際に、おりこうで留守番できるわけですから。確かにおりこうなんだと思います。ちゃんと躾をしてあって立派だと思います。

 でもね。 おりこうじゃない人間が、むこうから、自爆的に、事件を起こしてくることがあって、それでも飼い主と犬のせいになっちゃうんですよ! ってことを前回までに解説したわけです。

 今日はさらに、「結果として、何も事故がおきなかったら、それでいいんだよね?」 「いやいや、それがダメなんですよ」というお話をこれからしていきましょう。

 ここから、ちょっと法律の話になります。

 飼い犬は、「動愛法」と「狂犬病予防法」という法律できっちり、規制されています。犬を飼う以上は、この法律から逸脱することはできません。

 また、これら直接的な動物関連法以外にも、迷惑防止条例といった様々な規則にも配慮しながら、犬を飼わなくてはいけません。

 私の勝手じゃん! では済まされない事柄が多いです。

 公共の場に犬を繋いで、飼い主がその場を立ち去り、飼い主が犬を直接制御できない状態となる という行為は、動愛法の第9条に抵触します。 犬の管理責任を怠っているとみなされ、ウルサイことを言ってしまえば、何も事故がおこらなくても その状態そのものがアウトと解釈されます。

 実は、民法718条というのにも抵触するらしく、動物の占有者の監督責任を果たしていない ということで、やはり アウトです。

 私もそれを聞いて、そぉ~なんだぁ~ キビシイねぇ~ とおどろきました。

 ここで さらに・・・・

 「私は、スーパーが用意してくれた犬専用のポールに繋いでいるから大丈夫!」 と、おっしゃる方もいるかもしれません。

 けっこう、あるんですよね。犬を繋ぐ場所を設けた店。

 でも・・・どうやらこれもアウトらしいです。

 スーパー側は、このポールを用意しても、飼い主の替わりに犬の管理責任を負うとか、ポールのまわりに人を近寄らせないように管理しているわけではありません。

 「犬をおいて立ち去っていいとは言ってないし、安全を約束した覚えもない。やたらなところに繋がれて、オシッコされるのが嫌だからポールを立てただけ。ここに犬を繋ぐ場合は、あくまでも自己責任でシクヨロ!」という立場をとっているに過ぎないのです。

 ポールを注意深く観察すれば、そのように注意書きがしてあるかもしれません。

 というわけで、結論。

①自分の犬が他人に危害を加える可能性については、「おりこうじゃない人間が、わざわざ危害を加えられに来る」という、ありえない可能性まで想定して犬を管理しましょう。ついでに、犬が苦手な人が、けっこう沢山いるという現実を認識しましょう。

②万が一、事故が発生した場合、どんなに理不尽な状況であっても、飼い主側が負けますので、被害者への初期対応を間違えないようにしましょう。

③狂犬病予防のワクチンは、事故発生時には、既に接種済みでないといけません。事故直後の接種という反則技は無効ですし、バレます。有事にそなえて、接種の事務処理はきちんと毎年しておきましょう。

④忙しい毎日なのはわかりますが、犬の散歩と買い物は、わけて考えたほうがよさそうです。

⑤不特定多数の人間の、全く理解不能な行動に対して、自分の犬がどのように反応するのかは、未知数であると認識しましょう。うちの子に限って・・・という想いは、事故のもとです。

最後に 法律のところをご指導くださった東京都の担当官の方に心から感謝いたします。お忙しい中 ありがとうございました。

写真は・・・
買い物をする飼い主を待つおりこうな犬
ロケ地 となりのファミマ。 
撮影者 カナちゃん

      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.26

●うちの子に限って そろそろ終盤戦●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 気圧の乱高下で、不調を訴える動物たちが次々と来院しております。とくに、老齢動物の体調管理には気をつけてくださいませ。

 さて。

 スーパーやコンビニの外に犬を繋いだまま、その場を離れ、買い物に行くことの危険性についてのお話しの続きです。

 まず、こういった状況では、飼い主さんの知らないところで、沢山の通りすがりの人々が、犬にちょっかいを出して来るものだと認識すべきです。

 でも、わざわざ犬に接触してくる人だったら、犬好きで犬の扱いを知っている人なんじゃないの?  と考えるのは大間違いです。

 そもそも犬を飼わない人のほうが、圧倒的に多いという現実に目をむけるべきです。

 犬を飼ったことなくて、犬の扱い方を全くしらないけど、ノリでちょっかいを出してくる人って、けっこういます。なんたって、留守番できる犬は「おりこうさんであることが前提」ですからね。人々は勝手に安心して近寄ってきます。「チョ~かわいい、犬の留守番 ウケるぅ~ マジ やばくない?」とか大声ではしゃぎながら押し寄せて来る脳みそがアレな女子たちとか、 けっこうキケンです。

 公共の場に犬を繋ぎっぱなしにしやがって!と敵意をもって犬にちょっかいを出してくる、真正犬嫌いの人。ヘタすると傘でつついてきたり、犬に蹴りとか入れてきますので、 もっとキケンです。

 こんなところに犬が繋がれていたなんて、全くの想定外で・・っていう人も多いです。犬にぶつかったり、シッポを踏んづけたりして初めて犬の存在に気が付いておどろく「出会いがしらの人」。とっさの出来事だけに、誰よりも犬自身がびっくりしちゃうので いちばんキケンです。

 飼い主の知らないところで、誰がどんなふうに犬に接触してくるか、わからんのです。

 それに対して犬がどう反応するか・・・犬の忍耐の限界がどこまでなのか、わからんのです。

 それが、人のいっぱい来る場所に犬を繋ぎっぱなしにして立ち去るという行為です。

 犬嫌いにいじめられて反撃しても、出会いがしらに衝突されて反射的にかみついても、全部、犬と飼い主が悪いことになります。その結末は先にお話ししたとおりです。買い物が終わってもどってみると、犬といっしょに、一生かかっても払いきれない金額の損害賠償が待っているかもしれないのです。

 では、何もおこらなかったらいいのか? いや、そういう問題じゃりません。 という話を次回に。

 つづく。

 写真は、「台風前の、お客のキャンセル」 「台風前の荒食い現象」という二つの特殊条件が重なり、爆釣のロビンソン様。(注:ばくちょう と読みます。めちゃくちゃ釣れる状態です)

 お客さんのために、手間かけて餌とか準備しちゃってますからね。そりゃ、突然仕事が無くなって暇になったら釣りに行きますよね。

 もしも、「台風なんか関係ねぇ~ 仕事に穴あけても関係ねぇ~」というガッツがあったら、そのお客さんは、この爆釣劇の主人公になれたハズ。 自然や生き物相手の遊びは、いつだってタッチの差で「運」に翻弄されます。

 ただね・・・この写真おくってきて「早く来いよ!」って言われてもね。 気分は狐と葡萄でございますよ。 

 じゃじゃじゃじゃじゃじゃぁ 仮に、仕事をうっちゃって急いで西表に向かったとしましょう。 到着するころには爆釣タイムは終わっちゃってるし、台風来ちゃってるから飛行機飛ばなくて、羽田止まりでしょ。

 いじめですかね。

 ドラエモンはいらないから 「どこでもドア」だけはほしい。 家計を支えてくれるなら むしろホリエモンがほしい。

      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.21

●うちの子に限って その後●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 すごかったですね。台風。
 あと数日ずれていたら、水害の宮崎に足止めでした。

 私の場合だと「トンボの様子を見に行く」とホテルを出て行ったきり、水路に流されて、行方不明となるわけですが、「まさかそんなバカはいないだろう。そりゃ聞き違いだよ」と、ニュースの時には「田んぼの様子」って書き換えられるんだと思います。

 今日も、そんなバカ がブログを書いております。

 さて。 うちの子に限って シリーズが終わらないので、ぼちぼち 続きをば。

 飼い犬が他人様に危害を加えた場合、ほぼ100%の確率で、飼い主側の敗訴となり、結構な金額をとられて えらいめにあいますよ・・というお話をしましたが、その続きです。

 先日、某警察署からの紹介で、HEROの方たちが当院を訪ねて来られました。

 とある咬傷事例について、アドバイスをくれ とのことです。

 私は、田中要次さんを気取って、「あるよぉ」といって、あらかじめ用意しておいたレポートをお渡ししました。

 なにしろ、現在、がっつりモメている事件ですからね(ケチな事件ですけど)。一介の街医者が、思いつきで断定的なことを言うのは僭越(かつ危険)です。

 ちょっと前にあった、盲導犬メッタ刺し事件での、担当獣医の発言が記憶に新しいです。私はああいうことには慎重でありたいと心がけています。

 そこで・・・担当者のみなさんが考えるヒントになるように、犬の咬傷にまつわる一般論を、ひととおりまとめて、レポートをつくっておき、お来しになった木村拓哉さんと松貴子さんにお渡し、それを細かく解説していったというわけです。

 質疑応答のやりとりの中で、お二人から、今回の一件に関して、いろいろお話を伺った結果、こりゃ、このブログでも、ちゃんと啓蒙しなければいけないぞという箇所があり、急ぎ、書き始めたのが、「うちの子に限って」のシリーズです。

 もうね、冒頭で出てきた田村正和さんとか アメリカ横断ウルトラクイズとか、余談が多すぎ。ごめんなさい。

 で・・・本題。

 よく、犬の散歩中に、スーパーやコンビニの外に、犬をつないで、そのまま買い物にいく人っていらっしゃいますよね。もしかしたらこれを読んでいる方の中にも思い当たる方がいらっしゃるかもしれません。

 そして、「いつもやってるけど うちの子 平気よ」って思った方もおられるかと・・・。

 今日のポイントはまさにそこです。

 「公共の場に犬をつないで、飼い主がその場を離れる」という行為の持つ、潜在的な危険性(違法性)について解説していきましょう。

 この件に関しては、東京都動物愛護相談センターの方のご指導も仰ぎ、法律の解釈に関する裏もとれましたので、以下、久々に、ちゃんとしたブログ記事となります。

 しかし! 「ブログ長いから読めない」というご意見(クレーム)も多いので 今日はここまで!!

 写真は、「あっ!! スズムシが鳴いてる!!」と叫んで県道沿いの草むらに飛び込むバカの後ろ姿。

 つづく!
  
      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.19

●宮崎より戻ってまいりました●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 学会からもどってまいりました。

 飼い主の皆さまには、不在中、ご不便をおかけいたしましたことを 心よりお詫び申し上げます。
 
 帰りの飛行機が不具合で遅延しましたが、おおむね問題なく、日程を消化することができました。

 不具合で遅延した同じ機体に「もう大丈夫だから」とか言われて、そのまま乗って帰るってのは、なかなか気持ちの悪いものでございますが、それ以上に、疲労がピークだったようで、搭乗して、席についた次の瞬間から記憶がなく、羽田に着陸した衝撃で目が覚めましたので、恐怖を感じる間もありませんでした。

 地方に行くと、そこに住んでいる独特の生き物と出会えることが何よりの楽しみですが、今回は、会場近くの公園で、ベニトンボというトンボが観察できてよかったです。

 あとは、夜になるとホテルの裏手やゴミ置き場に、大量の「ワモンG」が現れ、「南国に来たなぁ」と感動しました。ワモンGは、みなさんが日常的に金切り声をあげながら闘っていらっしゃる「クロG」と全く同じ立ち位置の生き物ですから、別に歓迎すべき相手ではないのかもしれませんが、照り輝く巨大なレッドボディと、前胸背に大きく描かれた黄色い斑紋は、とてもインパクトがあります。友達が減ることを恐れず言うならば、美しい生き物だとすら言えます。

 また、同じ、Gでも、照葉樹林の深い森の中では「サツマG」が観察できて、これはホントによかったです。森の落ち葉を食べて静かに暮らす、絶対にあなたに向かって飛んで来たりしない、日本の森の豊かさを象徴する平和的なGです。もちろん、Gが嫌いな方たちにとっては、どっちも等しく許せない存在だとは思いますが。

 あと・・学会では、 むかし付き合いのあった学生さんたちが、みんな社会人になってあっちこっちで活躍している姿をみれて良かったなと思います。

 人一倍の努力をしてつかみ取ることが出来た夢を、十二分に堪能しつつ、クマとかライオンとかシャチとかパワハラ上司とかに食われないように気をつけて、仕事に励んでもらいたいと思います。

 写真は、同じく春から夢の一歩を踏み出す予定の、大学6年生がメールでおくってくれた宮崎の街の夕焼けです。ヤシの木のシルエットがイーグルスのホテルカリフォルニアのアルバムのジャケットのようで素敵です。

 この空の下、今日も沢山のニワトリたちが、これでもか、これでもかと炭火で焼かれまくっております。もうね・・ほんと。宮崎の人たち 鶏を焼きすぎです。ちゃんと慰霊祭とかやっとかないと 目が覚めたらペットのチワワの頭にトサカ生えてきますよ。  合掌。
 
      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.14

●スーパー台風●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 連続の台風でございますなぁ。ここのところ、バカみたいに列をつくってやってきてますね。

 とくに、今、台湾に向かってる奴は、スーパー台風なんだそうですよ。

 台風の強さってのは、いろんな分類があるらしいですが、スーパー台風ってのは、どうやら瞬間最大風速で定義された場合の最上級の台風だそうです。

 よく聞く、非常に強い台風ってのが54m/秒で、それを超えると、猛烈な台風 と表現されるそうです。

 そして、スーパー台風ってのは、瞬間最大風速が70m/秒を超えてきた場合なんだそうです。

 秒速70mの風ってどんな強さだか想像もつきませんが、なんでも、人が軽々と飛ばされて、電柱も一瞬で折れて、街路樹が根こそぎ倒れるくらいの威力だとか。

 ブー・フー・ウーでいったら、レンガ作りのウーのおうちでも飛ばされちゃいます。そもそも名前が暴風雨みたいですけど、制作時に、風にまつわる名前をつけようなんて意図があったんでしょうかね。ちなみにウーの吹き替えは黒柳徹子さんだったそうですが、私はまだ3歳だったので、知らずに観てました。

 「私は体重があるから大丈夫だ。飛ばされない。」と自転車でペットシッターの仕事に出かけた女子60.8キロ級藩士が1時間後に名古屋で発見されるとかね。あぶないですから、台風の日は仕事を休んで、家で 酒でも飲んで過ごしましょう。

 なにしろ 台湾のみなさんの無事をお祈りします。

 そして、明日。学会に行くのはいいけど、私は帰ってこれるのでしょうか。飛行機が飛ばずに、帰ってこれなかったら、病院はそのまま短縮時間での診療となりますので、ご了承ください。

 
      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.12

●うちの子にかぎって 続き●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 「うちの子にかぎって」の続きです。

 のっけから 恐ろしいことを書きますが、話の前提として、心に留め置いていただきたく、ちょっと長いですが、しばし、前置きを記させていただきます。

 本題。
 自分が飼育している動物が、他人に危害を加えてしまい、被害者から訴えられた場合、ほぼ間違いなく、飼い主側が負けます。場合によってはとんでもない金額を支払わないといけないことにもなり、大金持ちでもない限り、人生において、回復不能なダメージを受ける可能性があります。  繰り返し言いますが、必ず飼い主が負けてます。

 たとえば。飼い主さんがリードをちゃんと持って散歩していた犬が、通りすがりのお婆ちゃんにむかって ワン! と吠えた事件。おどろいたお婆ちゃんが、その場で転んでしまい、大腿骨を骨折してしまいました。犬はとびついたわけでもなければ 咬んだわけでもなく、おばあちゃんに触れてすらいません。なんだかんだあって、最終的に飼い主さんは460万円の支払いを命じられることになりました。

 吠えないように調教してないのが悪いとの判断だそうです。

 おそろしや・・・

 こんな判例が出てしまうと、「当たり屋」がビジネスチャンスだ!とばかりに、ペット業界に参入してきても不思議ではありません。

 お金持ちや有名人のペットに目をつけて、そ○ま○た○しさんちの犬みたいな、ちょっとアレな犬を選び、わざと吠えられて、大げさに転んで 「わて、首をいてもーたんで入院しますわ」 とか。

 もっと高額の敗訴例もあります。

 大阪の行政司法書士さんのホームページに紹介されていたので、興味のある方はアクセスしてみてください。(行政書士事務所のリンクを貼ろうと思ったのですが、連絡がとれず、許可を得ていませんので、とりいそぎは、「犬の吠え声・襲撃等の事故判例 行政書士事務所」のキーワードで各自検索してみてください)

 紹介されている判例を見る限りでは、「犬を連れて外にでること、ひいては犬を飼うということは、潜在的にとても大きなリスクを秘めている」と、あらためて自覚すべきだと思いました。

 ペットを飼うなんてのは、もっとおおらかで、心あたたまる行為であるはず・・なのですが、一歩まちがうと、問答無用で、社会からの制裁に会ってしまうんだなぁと、ちょっと恐ろしくなりました。

 つづく!

      以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.08

●告知●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 「うちの子にかぎって」の続きは、現在、裏取り作業中にて、本日は告知にて失礼。

 今年も「沖縄の工芸展」が開催されます。

 当、しょーもないブログも、おかげさまで1年が経過しました。ブログなんて、どう書いていいか見当もつかなかったので、いちばん最初は、告知の記事にしちまえってことで、西表島の師匠からとどいた「沖縄の工芸展」のお知らせを、そのまま使わせていただいたのが、記念すべき最初のブログ記事でした。

 じゃぁおまえ、その後、どう書いたらいいか、見当はついたのかい?というツッコミには返す言葉もございません。

 ただ、意外にも、このしょーもないブログを読んでくださっている方がいらっしゃることに、驚きと共に感謝の気持ちでいっぱいです。

 阿佐ヶ谷あたりの、「三つ編のおさげ」が似合うナイスガイからは、コメント欄がないから荒らせないじゃないかと苦情がきておりますけどね。コメント欄なんか設けた日にゃ、当ブログは完全にアウトですから。引き続き、一方通行でいかせていただきます。

 とは言え、ご来院の飼い主さんからは、時々、色よいご感想をいただきますので、大変励みになっております。感謝いたします。

 さてさて。告知の続きです。

 ご存知 沖縄の工芸展が 明日、金曜日から日曜日まで、銀座の「時事通信ホール」にて開催されます。

 一口に沖縄と言っても、実は、ものすごく広い海域に散らばった、さまざまに分化した、固有の文化を持った島々の集まりですから、工芸の多様さも目を見張るものがあります。

 沖縄が広い。我々、生物をやってる人間には非常にピンとくる話なんですけどね。

 そういう意味では、沖縄県というよりも琉球弧と表現したほうがいいかもしれません。

 というわけで、広大な琉球弧に散らばる、16もの工芸産地が一同に会しての展示即売会へぜひ。

 那覇の国際通りのお土産屋さんでは出会えないかもしれない、素敵な作品たちが待っています。

 なお、売り子さんが、「作者」 の場合がありますので、興味深いお話しや、作品に対する想いなども聞かせてもらえるかもしれません。

 ロビンソンさんがもう1000年くらい生きてご活躍だったら、「夜光貝」の貝細工も、伝統工芸になるかもしれません。がんばれロビンソンさん!

 なお、この展示会は、あくまで工芸展ですので、食品は売ってませんので、念のため。

 昨年もご案内いたしましたが、帰りに銀座の「わしたショップ」に立ち寄られると、そのへんが補完できて、よろしいかと思います。

 さらに日も暮れちゃったし、喉も乾いちゃったなってことでしたら、「東京うりずん」にお立ち寄りになることをお勧めします。

 上記の3か所は、偶然にも、ほぼ一直線に並んでおり、ポイント間の距離がおおむね500mくらいしか離れていません。 

 移動距離ほぼ無しでの「沖縄日帰り旅」が楽しめます。

 ぜひ!
 
     以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.09.01

●秋風●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 9月に入りましたねぇ。今年は、昨年と違って、長雨のせいで 晩夏から秋の生き物観察が全滅ってこともなさそうですね。

 突然ですが わたくし。野生のスズムシを探しに行きたいです。
 
 2ヶ所ほど目星をつけているんですけど。どちらも片道2時間ちょっとの距離ですから、往復で4-5時間。ポイントを絞ったりするのに1-2時間はウロウロしないといけないでしょうから、移動だけで正味6-7時間は必要です。だいたい、何もない火曜日なんてのが、偶然にも存在した場合の自由時間が8時間程度ですので、ギリなんとかなるかなという感じ。 

 採集は夜間ですから、翌日の診療に影響が出ないようにしないといけないし・・・。となると この段階で計画の立てようがない!!

 さらに、入院やホテルがいると、当然無理ですし。月曜の夕方に重症症例が飛び込むといったいつものパターンに至っては、もはや予測不能。

 おい!そこの60.8キロ! 俺のかわりに偵察してきてくれねぇかぁ? と言いたいところですが、藩士はチャリ移動の人なので、無理。

 ちなみに、野生のスズムシというのは大変珍しいそうで、めったなことではお目にかかれないし、声が聞こえても、捕獲は大変難しいそうです。

 たまに、原っぱで鳴いているのに出くわしても、それは 野生のスズムシが生息している のではなく、だれかが放した個体が、たまたま生き残って定着している場合がほとんどだそうです。

 飼育中の養殖個体が、近親交配をくりかえして、どんどん脆弱になっていく中、野生の血統を導入して、遺伝的ボトルネックを補正したいんですけどねぇ。

     以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.08.30

●あらしのあとに●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 8月の最終日でございます。

 綺麗な秋晴れといった感じの、さわやかな朝でございましたが、このあと、残暑で猛暑が予想されておりますので、引き続き、熱中症に注意してお過ごしください。

 昨年のブログにも書きましたが、秋の台風のあとには、南の海上から、いろんな海鳥が吹き飛ばされてきて、本土の陸地で遭難します。(注:海鳥とは、ミズナギドリやカツオドリやアホウドリなど、海上を住処とする鳥。)

 大型の海鳥たちは、グライダーのような翼をもっている関係上、海上の向かい風や、波頭の高さを利用して飛び立ちます。風や波のないときには、羽ばたきながら、水かきのついた足で海面を助走して飛び立つこともあります。

 駐車場やら庭やらの地面に不時着した場合、離陸に必要な向かい風も足りなければ、助走のスペースも足りません。 

 おまけに嵐にもまれて、筋肉の疲労とダメージがピークに達しています。

 なので、住宅地の地面に降りた海鳥は飛び立つことができません。

 もしも、近所で、見たこともない大きな鳥が座り込んでいるのを目撃したら、東京都多摩環境事務所の野生鳥獣担当(23区以外での発見)か、東京都環境局の野生鳥獣担当(23区での発見)に通報してください。(当ホームページの治療案内→野生動物 参照のこと)

 尚、魚を捕獲するための鋭いクチバシをもった、大型の鳥は、大変危険です。とくに、我々の眼球を狙って攻撃してきますので、とりかえしのつかない事故にもなりかねません。

 発見した場合は、通報にとどめ、直接、手を出さないようにしてください。 ほんとに危ないですから。
 

 末尾ではありますが、今回の台風で大きな被害にあわれた各地の被災者の方のご無事と、一日も早い復興をお祈りいたします。


     以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。
2016.08.27

●猛烈な勢力で北上するらしい●

本日もお立ち寄りありがとうございます。

 初夏から盛夏まで、火曜が全滅でしたからね(お盆休診もアウトでしたが)。夏の終わりの悪あがきで、娘をつれて、山にアサギマダラを探しに行こうかと考えていた 次の火曜日。

 いや・・もうね。なんというか。

 ちょっとぉ~ 10号先輩 かんべんしてくださいよぉ。そのまま、居たいだけ南の海上にいていいですから、北上とか やめてもらえません?

 どうしても上陸してくるってんだったら、お土産に、アカオネッタイチョウとか 珍しい鳥をお願いしますよ。それで手をうちましょう。ただし オオミズナギドリが毎日10羽とか保護されてきたら マジで怒りますからね。

 そうそう。
 カナちゃんたちの落書きが、ブログを読んでくださった方から高い評価をいただいておりまして・・・・。正直おどろいております。

 意外と、ちゃんと似てるんだそうですよ。ポケモンに。

 本気だしてないけど ちゃんと似てた。すごいじゃないですか。

 昔、当院には、浅野画伯という伝説の看護師がおりましたが、カナちゃんは 本気だしたら、画伯の称号を引き継ぐポテンシャルをお持ちのようです。お母さんからも本気出せ!とGOサインが出てますからね。この調子でいきましょう。

 オバQとか言って ごめんなさい。

 
     以上。三鷹・吉祥寺のペットドクター いのかしら公園動物病院の石橋でした。